精管結紮術、いわゆるパイプカットをした話
子供3人、もういいかなということで、精管結紮術、いわゆるパイプカットをこの夏にしました。
パイプカットについては1人目出産時点で認知していました。と言うのも産後にもらう手引きの1ページが確実な避妊方法に割かれていて、うちの病院でできるよ、費用はこのくらいだよ、と書かれているからでした。
その後2人目はほしい、3人目は来てくれるなら、と言うスタンスでいるとあれよと子供3人授かって、4人目は何をどう頑張っても生活が回っていかない未来しか見えない…。と言うことで、いよいよ我が家の避妊手術の機運が高まります。
女性側も卵管結紮術という対になるような避妊術があるのだけど、精管結紮術に比べて手術の負担が大きい(帝王切開のときにまとめてやる場合を除く)ので、僕の方で対応することに相成りました。
パイプカットの流れ
ざっくりこんな感じです。各院のHP見る限り、大体どこも同じ流れです。
- 病院探し
- 術前の説明や手術日の予約
- 手術
- 手術翌日の診察
- 精子の検査
1. 病院探し
この4条件を満たす病院、クリニックを探しました。結果、家から徒歩&電車で30分程度、諸々込みで10万程度のクリニックを見つけたので、そこに決定。
- なるべく仕事の休みを取らず済むよう、金曜手術→土曜に診察できるかどうか
- 費用が明記されている
- 近所
- 美容系でない、普通の泌尿器科
不安だったら、年間や累計の症例数なんかを聞いてみてもいいかもしれません。
2. 術前の説明や手術日の予約をしにクリニックへ
クリニックの受付で「精管結紮術を受けたいんですけど」と伝えてしばし待った後に診察室へ。
先生からの質問は「子供の人数は?」の1つだけで、「3人です」と回答すると早速生殖器の模型を見ながらどのような手術かの説明と、リスクの説明へ。1人2人という回答だと、妊娠を避けなければならない理由を聞かれたりするのかも?
リスクとして挙げられたのは次の4つ。2つ目と3つ目は可能性はなくはないからねー、くらいのニュアンスでした。
- 元には戻せない
- ほぼ100%成功するけど失敗しないとは言えない
- 創部が化膿するなどの合併症
- すぐ避妊効果があるわけではない
一通り話を聞いた後に、手術日を決め、妻と連名でサインする同意書をもらって、文書料をお支払いして、この日は終了。
3. 手術
有給休暇を取って、いざクリニックへ。
受付で同意書を渡すとすぐに手術台に呼ばれて寝っ転がって、消毒やら準備やらしているのを眺めていると程なく先生が到着。
「左から先にやっていきますね」と局所麻酔の注射針を2本?3本?刺されたと思ったらすぐ切開開始。めちゃくちゃ痛い。奥歯を食いしばって「痛い痛い痛い」と声を漏らしてしまう程度には痛い。麻酔はまだ効きはじめていないのか、切られている感覚も痛みもはっきりわかる。そうこうしている間に精管を引っ張りだされ、ごそごそ何かされて(切られて結紮されている)、左側が終わり。
右側も同じような流れで進むけど、麻酔が効いてきたのか慣れたのか、痛いは痛いが耐えられない程じゃなくなって、先生と会話も。
僕「めちゃくちゃ早いですね、こんなものなんですね」
先生「若い人は管が太くて処置しやすいことが多いから早く終わることが多いですね」
僕「これだけ痛いと耐えられない人もいるんじゃないですか?」
先生「極々たまにいます、手術が続行できなくてやめる人」
僕「縫う時も地味に痛いですね、痛い!ってよりはいてててて、と言うか」
先生「しっかり止血するために強めに引っ張ってるからね」
右側の処置も終わった後は、ぎちぎちに引っ張って縫い上げられ、軟膏を塗られ、ガーゼをあてがわれて手術終了。
手術費用をお支払いして、メイアクトを3日分、ゲンタマイシン軟膏を1本、痛いときのお守りにロキソニン2錠を処方してもらって、帰ります。院に着いてから出るまで20分弱のことでした。
病院を出て20分がたった頃、止血部が引っ張られるような痛みが強く出てロキソニンを1錠服用。空腹を気にして飲まずにいたものの、さっさと飲んでブロックしてもらえば良かったと後悔…。歩き方はぴょこぴょこになるし、座る時は股間を圧迫しないよう浅く座って骨盤を後ろに倒すから腰は痛くなるし、疼くし、血が滲んでないか気になるし、この日は一日中難儀しました。
4. 手術翌日の検査
家族総出でクリニックへ。 朝から疼痛があること、シャワーを浴びた際に少し出血していることを伝えて確認してもらったところ、この程度なら問題ないでしょうとの所見をいただく。 次回精子の検査をするために、4〜5回射精、5〜6日禁欲ののち、出したてのを持って診察に来てねと、持参用の容器をもらってこの日はおしまい。
この日は手術当日よりはマシなものの、急な動きをするとまだまだ痛い…。あと、緊張のせいか3日ほど便秘になりました。
5. 精子の検査
言われた通りに準備して、4回目のクリニック。受付で容器を渡してしばらく待つと診察室に呼ばれます。
「うん、いませんね」と言われ、これにて妊娠させることのできない体になりました。
その後
手術から4ヶ月ほど経ったけど、古傷が疼くのと同じような感覚がたまーにある以外特に体感できる違いはないです。よくデマとして挙げられるらしい、男性ホルモンの量が減るだとか、性欲減退と言うのも、デマなような気がする、が、血液検査したわけではないのではっきりとはわからないです。男性ホルモンについては直近の運動不足の影響の方がデカそう。
心理面では、妊娠の確率がゼロってのはやっぱり安心というか、気は楽です。
そういえば、3週間ほど続いた創部の処置はスギ薬局のワンタッチ滅菌パッドが、軟膏塗った後に貼るだけでめちゃ便利でした。